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遺族感情 どう対応 被害者参加 模擬裁判



 犯罪被害者らが被告に質問したり、求刑に関する意見を述べたりできる「被害者参加制度」を取り入れた模擬裁判が5、6の両日にわたって地裁堺支部で行われた。飲酒運転で対向車の男性(57)を死なせた危険運転致死事件が審理対象。遺族は検察側の懲役8年を大きく上回る懲役20年を求刑したが、判決は懲役6年6月だった。
 この模擬裁判では、被告の男は起訴事実を認めており、量刑が焦点だった。亡くなった男性の妻が裁判に参加する設定で、証拠調べや被告人質問が行われた5日の公判では、謝罪の言葉を口にした被告に「裁判員に謝った姿を見てもらい、罪を軽くしてもらおうと思っているのでは」と質問。
 6日の公判では、検察側が懲役8年を求刑した後、妻が「社会に出てもまた飲酒運転で人を殺すと思う。一番長い刑にしてほしい」と意見を陳述し、法定刑上限の懲役20年を求めた。
 弁護人は、「被告は罪と向き合い、心からわびている」と情状酌量を求めた。
 評議では、裁判員全員が同種事件の量刑一覧表を参照することを希望。量刑は7年と6年に分かれたが、最終的に全員一致で6年6月になった。20年を考慮する意見は出なかった。
 模擬裁判終了後、裁判員を務めた堺市内の男性会社員(55)は「遺族の発言に引きずられるのは好ましくないと思う。示談が成立したことなども考慮して判断した」と振り返った。
 一方、記者会見した飯島健太郎裁判長は「皆さんが遺族感情をどう受け止めるか注目していたが、冷静だったと思う」と評した。
 同様の設定の模擬裁判はすでに全国11地裁で行われた。遺族の求刑意見はうち10地裁で検察側求刑を上回ったが、判決は懲役8年〜同4年で、平均は同6年2月だった。
 被害者参加制度は12月までに施行予定。ただ、日本弁護士連合会は「裁判員の判断に影響を与え、厳罰化が危惧(きぐ)される」として、国会でのさらなる審議を求めている。
[2008年8月7日 読売新聞]

2008年8月8日(金)10時37分
情報NO:5067
情報提供:泉州ドットコム 紫苑

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