小林山蔭凉寺は禅宗(曹洞宗永平寺派)に属し、寛文元年(西暦1661年)鉄心禅師の開基。
幕命により、奥羽廻船を開き、治水事業に努力した河村瑞賢は、深く禅師に帰依し浄財を寄進して開創の成就達成に寄与し当山を開いた。
また瑞賢はお堂建設に当たり協力したという。本堂正面廊下の天井板には血の斑点が重く残っている。
大坂夏の陣で敗走し伏見桃山城の廊下で自刃した豊臣方の将兵の霊をとむらうため、血のりのついた廊下の板を使ったという「血天井」として世に知られる。
現在の本堂は明治28年に改築され、なお本堂前の二樹の金木犀は開基の記念樹で、秋になるとあたり一帯はほのぼのとした香りにつつまれる。樹齢300年と推測され、昭和13年5月11日大阪府から天然記念物に指定されている。 |